貫之の心・私の元永本古今和歌集

一味違った古今集の解読を試みたものです。
抒情詩として読まれてきましたが、「掛詞」をキーワードに解読してみると、政治的敗者の叙事詩が現れてきました。その一部、かな序だけでも鑑賞していただけたらと思います。

(3)三・三=6

二歌聖論のところで、「…これは きみも人も みをあは せたるといへるなるへし」、「…ひとまろは あかひとか ゝみに たゝむ事 か(た)く 赤人は人丸 かしもに たゝむこと かたく 南ありける…」の本文の解説を改定しました。

きみ=友則。
人=人麻呂。
み=三。
「正六位人丸は歌聖である」ということを受けて、「これ」といっている。
つまり、
「亡くなった友則も人丸も、三と三とを合わせた六位という低い身分であったよ。」といいたいのである。


かたく=難く(難しい)、堅く(はっきりしている)。
このふたつの意味がわかりやすいように、色分けして解説してみた。
「人麻呂は、衣の赤い五位になることは、難しくできなくて、赤人は、外六位だったので、人丸の六位よりも下であるのは確かであった。」

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