本文p.27の終わりに、貫之は、比喩歌にして、よい歌として、万葉集(2991)を挙げている。原文は、 垂乳根之 母我 養蚕之 眉隠 馬声蜂音石花蜘蛛*荒鹿 異母二不相而 たらちねの おやのかふこの まゆこもり い ふ せ くもあるか いもにあはすて *「蜘蛛」の「蛛」は、原書では、虫偏... 続きをみる
2017年8月のブログ記事
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本文p.55、六歌人評の中で、三人目、文屋康秀を貫之は、挙げているが、彼の歌、 「ふくからに のへのくさきの しほるれは むへ山かせを あらしといふらん」の評価点は、ただ、その漢字を分解したおもしろさにあるのだろうか。その政治的背景を掛字で 探ってみたので、追加説明としたい。 この歌は、第五秋歌下... 続きをみる