貫之の心・私の元永本古今和歌集

一味違った古今集の解読を試みたものです。
抒情詩として読まれてきましたが、「掛詞」をキーワードに解読してみると、政治的敗者の叙事詩が現れてきました。その一部、かな序だけでも鑑賞していただけたらと思います。

2019年2月のブログ記事

  • (34)拾遺和歌集にみる掛詞

    この歌集の冒頭に、壬生忠峯の歌がある。彼の歌は、評価高く、藤原公任は、作例の最高位にある歌としている。 <忠岑は、宇多の子で(365)(1003)、公然の秘密であったようだ。勅撰集の冒頭は、天皇家に属する人の歌であるのだ。宇多の初めての子は、885年(宇多18歳)に生まれているから、この頃に、生ま... 続きをみる

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  • (33)脱字とされるが、掛字・万葉仮名から平かなへ-4

    秋萩帖のはじめ、二首の同じようにある脱字について解説したい。 ともに、一行目の一番下の文字が脱字とされる。私が臨書したのは、 下線部で、ともに文頭の掛字とみた。 ①安幾破起乃之多者以        あきはきのしたはい  ▢都久以末餘理處悲      「都」の左側部分が「路」にみえる。   つくいま... 続きをみる

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  • (32)歌聖・人丸の歌-2 「ほのぼのと・・・」

    冒頭の仮名序の解説をした時、人麻呂の(409)のこの歌を読めていませんでした。万葉集の歌は、その訓読から、検討しなくてはいけないのだが、仮名序には、平かなで表記してあるので、この手間が省ける。この表記の通りに詠んでいたということ。万葉集の全歌について、平かな表記をしてくれていたらどんなにかよかった... 続きをみる

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