一味違った古今集の解読を試みたものです。抒情詩として読まれてきましたが、「掛詞」をキーワードに解読してみると、政治的敗者の叙事詩が現れてきました。その一部、かな序だけでも鑑賞していただけたらと思います。
(56)名前考-2
元永本古今集(270)の作者名が「きのともひら」となっている。伊達本では、「きのとものり」と訂正されている。人の名前を間違えることはまずない。明らかに、この名には何か仕掛けがあるとみるのが、自然であろう。 その前に、歌を解読してみよう。 (270)露なから をりてかささむ きくの花 おいせぬあきの... 続きをみる